野球部監督

2013-02-27

ずっとピッチャーで4番でキャプテンだった、
みたいなエリート選手は、ハッキリ言って扱いにくい。

「叱っても言うことを聞かねえし、
といって褒めたらつけあがる。
俺、困っちゃってさ」

だが指導を素直に聞けないほど
選手にとって不幸なことはない。
ということを、監督はよーく知っていた。
なぜなら、自らもかつて抜群に野球がうまく、
やんちゃな自信家だったから。

「向こうが大人の言うことを聞かないなら、
俺が子どもになってやるって思ったのさ。
いちばん野球がうまい子どもになって
ガキ大将みたいな顔して指導してやろうって」

フフフ。
誰だって、ガキ大将の言うことは聞く。

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