釣り番組ディレクター

2013-04-08
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テレビ業界の人々は、ダンドリとノリが大好物。
ロケ現場でも飲み会でも
「ダンドリがいいねぇ!」
「ノリがいいねぇ!」
が二大褒め言葉といっていいだろう。

さて、あるところに
ダンドリ下手でノリの悪いディレクターがいた。
先輩たちを真似ようとすればするほど空回り。
「お前はテレビに向いてない」と何度も言われた。

その彼が、釣り番組を担当する。
釣りのロケは、雨が降ったら中止、波が高ければ中止、
港町で何日も天気待ちをすることもザラだ。
いざ船が出たら出たで、魚が釣れるまで
延々とカメラを回し続けなければならない。

スケジュールがまったく読めない現場で求められるのは
もはやダンドリでもノリでもない。
イライラしないで待てること、その一点なのだった。
「オレこの仕事に向いてるかもって思った。
初めて、ね、へへへ」

湿った南風、とんびの旋回、イライラしないという才能。

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