絵画修復師

2013-04-10
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無音のアトリエでひとり。
イーゼルに立てかけた絵と向き合う。
手には筆をもって。
「そのとき、個性を殺すの。
描くって意識を絶対に持たないように気をつけるの。
ボクは絵の作者ではないから」
あくまで、汚れをとる、欠損部を補う、という
つもりで筆を入れていく。

個性を殺すという鍛錬。
その先にあるのは――
「何百年も前に死んだ作者と会えちゃうの。
あぁ、これは戦意高揚のために描かされた絵で
ほんとは描きたくなかったんだね、とか。
この線が決まったときは嬉しかっただろうね、とか。
なんだかいろいろ話してますよ、いつも」

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